天界入路

人の心が少し温かくなって、 気持ちがちょっと優しくなる様な写真を載せていきます。 写真による小さな感動、しみじみとした気持ちを目指して行きたいです。 その為の撮影機材の話や、撮り方などの大事なコツをコンパクトに、作品としての解説などもを交えて書いていきます。

言葉を超えるもの

 

 

 

Nikon D3S Ai AF Nikkor 85mm f/1.4D 晩飯の後に娘から話が出た。 ここ1年ほどでとても沢山の外国人と会い話をしたが、 僅かの会話でも気の合う人というか、良い人と、 表面的な話に終始して気持ちが入らない人、もしくは余り良く感じない人とがいて、 明らかに分かるのはなぜだろう? という話になった。 確かに言葉によるコミュ二ケーション力だったら、日本語で出来る日本人に、 理解しあえる人が圧倒的に多いはずだ。 しかし実際には外国人であっても、言葉が不十分でも、気の合う人というか、 気持ちがわかるというか、引き合う人は確かにいて、 それは何となく理解できるとか、信頼できるとかの人間判断が出来る気がする。 実は言葉以外で、いや言葉も使いながら、 人は相手の性格や心根を見ているのではないか。 言葉が不十分であれば余計に、生理的感性や動物的本能も駆使して、 相手の心や、魂レベルの本質的なモノを見ようと努力する気がする。 その時の表情や反応、顔の美醜を超えた、 心や魂レベルの優しさや、純粋さを見抜く力が、人にはある気がする。 考えてみれば写真には言語は使えない。 このブログも状況説明的な言葉は入れる様にしているが、 本来写真は言葉を超えた表現で、 写真にその力が無ければ人に伝わらない。 被写体の気持ちや、心のピークをしっかり捕まえないと、感動が伝わらない。 1対1の撮影が本当に佳境に入ると、 ファインダー越しに心が流れ込み、 何も指示しないのに相手がそのとおりの動きをし始めることがある。 多分アーとかウーとかしか自分は言えなくなっている。 言葉が出てこなくなり、想いだけが発せられているのだ。 その時の一体感は本当に気持ちよく、好きとか嫌いではなく、 魂が一つになれた、達成した嬉しさがこみ上げてくる。 この独特な心情は、相手にも伝わり気付くようで、とても不思議な気持ちになる。