古いダンボールの中を整理していたら、コダクロームのスライドマウントが出て来た。
懐かしい紙マウントでフィルムはKRだった。
当時の感度はASA64で今のISOと同じ数字になる。
これでブレ防止などという便利な物もなく、増感現増も出来ず、
フィルム1本詰めれば36枚しか撮れず、
写した結果は東洋現像所に出して戻ってくるまで、
ブレててもボケてても露出が適正かも判らず、
よく撮影できたと思う。
一本取れば、フィルム代・現像代でおよそ2千円掛かった。
久しぶりにポジチェック用のルーペを引っ張り出し覗いてみると、
母と妻が写っていた。
子供たちが生まれる前、3人でイギリス・ドイツに行った時のポジだった。
ラッセルスクエアのホテルでアフタヌーンティーをいただいた時の写真。
確かネクタイ着用であったことも思い出した。
ビックベン、ロンドンブリッジ、テムズ川遊覧船・・・。
大英博物館の前のベンチに休む母と妻の姿が懐かしい。
今回息子が我々より先に一人でロンドンに行く。
スケジュールが合わずにそうなったが、
どんな所へ行ったら良いのと聞いてきたから
ロンドンには幾らでも見るところがあるよ、と勧めた場所だった。
母も当時膝が弱くなり、我々と別行動をとる場合があったが、
その時もホテルが大英博物館の裏で、ぐるっと回って
歩くと数分ほどだったから、1人で行かせても安心の場所だった。
この写真を見つけて息子に見せた。
スマホでいいから誰かに頼んで同じ場所で撮ってきてと頼んだ。
呆れた顔をしていた。覚えていれば撮ってくるよと言っている。