天界入路

人の心が少し温かくなって、 気持ちがちょっと優しくなる様な写真を載せていきます。 写真による小さな感動、しみじみとした気持ちを目指して行きたいです。 その為の撮影機材の話や、撮り方などの大事なコツをコンパクトに、作品としての解説などもを交えて書いていきます。

出て来た紙マウント仕上げのコダクローム64 KR

Nikon D500 AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

古いダンボールの中を整理していたら、コダクロームのスライドマウントが出て来た。 懐かしい紙マウントでフィルムはKRだった。 当時の感度はASA64で今のISOと同じ数字になる。 これでブレ防止などという便利な物もなく、増感現増も出来ず、 フィルム1本詰めれば36枚しか撮れず、 写した結果は東洋現像所に出して戻ってくるまで、 ブレててもボケてても露出が適正かも判らず、 よく撮影できたと思う。 一本取れば、フィルム代・現像代でおよそ2千円掛かった。 久しぶりにポジチェック用のルーペを引っ張り出し覗いてみると、 母と妻が写っていた。 子供たちが生まれる前、3人でイギリス・ドイツに行った時のポジだった。 ラッセルスクエアのホテルでアフタヌーンティーをいただいた時の写真。 確かネクタイ着用であったことも思い出した。 ビックベン、ロンドンブリッジ、テムズ川遊覧船・・・。 大英博物館の前のベンチに休む母と妻の姿が懐かしい。 今回息子が我々より先に一人でロンドンに行く。 スケジュールが合わずにそうなったが、 どんな所へ行ったら良いのと聞いてきたから ロンドンには幾らでも見るところがあるよ、と勧めた場所だった。 母も当時膝が弱くなり、我々と別行動をとる場合があったが、 その時もホテルが大英博物館の裏で、ぐるっと回って 歩くと数分ほどだったから、1人で行かせても安心の場所だった。 この写真を見つけて息子に見せた。 スマホでいいから誰かに頼んで同じ場所で撮ってきてと頼んだ。 呆れた顔をしていた。覚えていれば撮ってくるよと言っている。