天界入路

人の心が少し温かくなって、 気持ちがちょっと優しくなる様な写真を載せていきます。 写真による小さな感動、しみじみとした気持ちを目指して行きたいです。 その為の撮影機材の話や、撮り方などの大事なコツをコンパクトに、作品としての解説などもを交えて書いていきます。

アンドレ・マルロー 那智瀧図

これから人生が始まる子も来れば

自分の残り時間を噛み締めながら眺めているのかもしれない人もいる

那智の滝は今回の旅のハイライトだった。 伊勢神宮まで行くならもう少し足を延ばし那智の滝を見せたかったからだ。 アンドレ・マルローや竹本忠雄氏、那智瀧図のことなどを後でかいつまんで話した。 子供たちも思った以上に衝撃を受けた様で、いつまでも瀧から離れようとしなかった。 持ってきた28mmではとても写せないと思った。 70-200mmもしかしたら100-400mmが必要だったが持っていない。 ただ眺めるだけしかできなかった。 更に言えばレンズを持っていたところで自分はこの滝の神性を撮れるだろうか? 那智瀧図を見たあとで一体写真でどれほどのものが撮れるというのだ。 少なくとも家族旅行で寄った程度で本質的なモノが撮れる相手ではない。 133mの日本一の落差があるというが、 落ちてくる水の流れは風を受け同じ姿にならない。 瀧であって瀧でなく、水は霊性を帯び天から地に流れ落ちて来るようだ。 SONY α9 FE 28mm F2 SEL28F20