天界入路

人の心が少し温かくなって、 気持ちがちょっと優しくなる様な写真を載せていきます。 写真による小さな感動、しみじみとした気持ちを目指して行きたいです。 その為の撮影機材の話や、撮り方などの大事なコツをコンパクトに、作品としての解説などもを交えて書いていきます。

生まれついての戦略家

Nikon D500 AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR 全世界のシンクタンクをランク付けしたペンシルベニア大学の調査によれば、 戦略国際問題研究所CSIS)は防衛・国家安全保障分野で世界第1位とされるが、 そこののシニアアドバイザーであるエドワード・ルトワックが、 安倍晋三について語ったくだりが「総理の誕生」に載っている。 2012年から計5回安倍と会談しているというルトワックは、 世界的な戦略家であり、幾つかの著名な著作を持つ。 (『中国4.0 暴発する中華帝国』奥山真司訳 文春新書、『エドワード・ルトワックの戦略論』武田康裕・塚本勝也訳 毎日新聞社など) 「私は安倍に色々な話をした。 習近平についても、インドのモディ首相についてもレクチャーしたが、 安倍は全部わかっていた。 安倍に教えることは何もない。 彼はおそらく学問的に戦略論を体系的に学んだわけではないだろうが、 生まれついての戦略家だ」 会談に同席した外務官僚が 「生まれついての戦略家というと、他に誰がいるのか」と尋ねると、少し考えてこういった。 「英国のウインストン・チャーチルがいる」 第二次大戦中の危機的状況にあった英国を勝利に導いた、 チャーチルの名前が飛び出したことに外務官僚は驚くと同時に納得したと言う。 実際安倍は国内外を問わず、先を考えずに理屈に合わない行動をする政治家に対し「戦略的じゃない」と批判する。 例えば「国民との約束だ」として靖国参拝した2013年の12月26日。 アメリカが「失望」を表明した時こう憤っていた。 「アメリカは全然、戦略的でない。いまアメリカがあんな声明を出したって中国の反日勢力を勢いづかせてかえって東アジアの緊張を高めるだけだ。アメリカの世界戦略として全く意味がない」 安倍のこの時の怒りはすさまじかったと言う。 それが今はどうだろう。アメリカの、トランプ大統領のもてなし方は。 彼はどこかで 「政治は現実だ(理想論、筋論ではない)時に妥協しながら、一歩一歩匍匐(ほふく)前進だ」 と言っていたが、本当に大したものだと思う。 安全保障と経済をディールさせない枠組みを作らせた、 安倍さんの満額回答、全面勝利と言える。