Nikon D4S
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR
車から降り、眼前にそそり立つ姿を見て
「ウオーー!・・・。」
あたり構わず大声で叫んでしまった。
サグラダファミリアは言葉が無い。
石とかガラス、タイルと言う無機質で固く冷たい物を使いながら、
なぜこんなに温かく優しい空間を作って仕舞えるのだろう。
巨大な石柱は、お伽の国の巨大なセロリのようで、生きている様に見える。
威圧する聖像や絵画はなく、キリスト像でさえ磔刑の姿を採りながら、
痛ましさより,救われて行く人類を象徴するような、天に向かって引き揚げられる姿に見える。
何も難しい教義を知らなくても、此処に来て天を見上げれば行くべき処が解り、
清らかな気持ちになり、自然に祈りを捧げたくなる、聖なる場所になっている。
キリスト教の伝統的な教会建築様式を取らず、
人生の後半全てをなげうってこの教会建設に打ち込んだのは、
独自の解釈と言うより、彼なりに天上世界を掴んでいたのではないか。
でなければ、世界中から人が集まり、
ここまで人を感動させる聖なる教会になるとは思えない。
それこそガウディの望んだところではないのだろうか。